こんなセミナーが開催されます。
運営事務局の代表をされているのが、慶応義塾高校前監督 上田誠さん(湘南51回生)。
2017年に立ち上げ今回が2回目のセミナーになります。
彼が監督時代、掲げていたのが「エンジョイ・ベースボール」。
2005年春の甲子園に45年ぶりに出場した慶応高校。その後2006年に出版された上田さんの著書を紹介します。
「はじめに」の冒頭で、彼はこのように書いています。
近年、野球を取り巻く環境には非常に厳しいものがあります。 2006年の第一回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で日本チームが見事に優勝してくれたとはいえ、少年野球人口の減少、高校野球の不祥事、ドラフト制度など、日本の野球界の前に課題は山積みされています。(以下略)
また、「第7章 未来の野球」の中では、次のような提言もされています。
提言4-公式戦の日程をゆるやかに
高校野球、特に夏の予選はタイトなスケジュールで行われていることは、皆さんもご存知かもしれません。
提言5-指導方法をどんどん公開する には、こんな一節が。
(前略) 私は特に、少年野球を指導して下さっているボランティアの方々に、とにかく正しい一貫性のあるノウハウを提供する必要があると思います。 日本では、指導者によって教える内容が異なるのは珍しいことではありません。もし、間違った指導法がずっと続けられているとしたら恐ろしいことです。とりわけ、体が成長段階にある子供への指導には間違いがあってはならないのです。 (以下略)
そんな彼の野球人としての思いが、冒頭紹介したセミナーという形になったのだろうと思います。
もう一冊ご紹介します。
著者 辰濃哲郎さんは、慶応大学で上田さんと野球部同期のノンフィクション作家です。
見覚えのある男が甲子園のお立ち台に上っていた。
05年3月24日、45年ぶりに春の甲子園に出場した慶応の初戦の相手は関西(岡山)だった。 (中略) 勝利監督インタビューを放送するテレビの画面に、上田の姿が映し出された。顔を見るのは、おそらく二十数年ぶりだろう。かつての面影はない (後略)
2005年~2006年にかけて辰濃さんが取材された「ドキュメント」です。